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M9/フレームライン

最初にこのM9についてのインプレは主観的で感覚的、あくまでも一人のライカユーザーとしての五感と経験値をもとにしたものであるということをお断りしておきます。手と指の感触、耳に入る機械的な音、ファインダーからの見え方、要するにぼくがライカを使って普通に写真を撮るということをベースにして、M9はどうなのかということがその関心事であり、たとえ否定的な表現があっても他意はありません。

まず最初に大きく違いを感じたのはファインダーで、フレームラインがフイルムMのM7やMPとほぼ同等になったことである。これで50ミリも75ミリもひじょうに見易くなった。特にM8で不満に思っていた75ミリの4点式フレームラインが、やっとフィルムMと同じ8点になったことは,ぼくのように75ミリ大好き人間にとっては、最も嬉しい改良点である。ファインダー倍率はM8もM9も0.68と同じなので何故これがM8では出来なかったのかという疑問は残るが、今後アップグレードサービスでM8シリーズのユーザーもこのフレームラインが得られるよう、是非ライカ社には考慮してもらいたいと思う。そうでなければM8シリーズのフレームラインはまるでジュニアのような扱いではないだろうか、このフレームラインが得られれば,M8シリーズはまだまだ快適に使うことが出来るし、シャーターサウンド等は未だにM8の方が好ましいとぼくは思っている。

ちょっと不思議なことは、M9のアナウンスがあったとき、RFカメラで極めて重要なこのフレームラインの変更について、ライカ社からのコメントはぼくの知る限り極めて少なく、今回このM9を手にするまでそのことを知ることはできなかった。事実ダウンロードできるM9のマニュアルに記載されているフレームラインは、M8のものをそのま載せているし(131-133p)、いったいどういうして?という疑問が湧く、まったくライカらしくないことである。強いて想像すれば、マニュアルを作る段階ではフレームラインはまだM8と同じで、M9プロジェクトの最終的なぎりぎりの段階で、フレームラインを変更する決定をしたのかなと、思えなくもない。とにかくこのM9がフィルムMと同じレベルのフレームラインを持つようになったことは、とても大事なポイントなのでもっとはっきりとPRすべきではないだろうか。実際に使用した感じでは、ぼくのM7MPと比べても現行モデル最高レベルのファインダーと評価をしたい。

それだけでなくこれ迄とかく問題のあったフロントフォーカスバックフォーカスの心配が、M9ではどうやら解消されたのかなという感触もある。ぼくの75ミリアポクロンはM8シリーズ泣かせで、これ迄テストしたいずれのM8、M8.2でも全部フロントフォーカス,ロンドンのライカディーラーでも75アポクロンは問題のレンズとして認めていたが、今回のM9で初めて問題無しで使えた。その他これも同様に難しいレンズのひとつf1ノクチも、ぼくのレンズに関しては大丈夫である。ファインダー倍率がフィルムMの0.72よりも低い0.68なので、それを心配する人もいるかもしれないが、使ってみるとこの倍率はなかなか良いとおもう。50ミリでフレーム外のスペースが適当で、1.25、1.35、1.45等のマグニフィヤーが入手できることと併せて考えると、0.68というのは絶妙なセッテングなのではないだろうか、特にぼくのように眼鏡を使用するものにとっては、M6以降ではフィルムMも含めてMシリーズ最高のファインダーだと思う。
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by b-road | 2009-12-21 08:28 | Leica | Trackback | Comments(0)
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