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M8の縁

9月の某日、写真家の飯塚達央さんと銀座でお会いしました。
かねてから上京の折はぜひお会いしたいとリクエストしていたものが実現したものです。
そもそもはカメラマガジンに掲載された飯塚さんのM8の長期リポートを見たのがきっかけでした。当然お会いする日はぼくも愛用のM8を合言葉のつもりで持参して出かけました。カフェに腰掛けるとお互いにM8を取り出して、名刺代わりの挨拶です。それにしても飯塚さんのクロームのM8はやはりとても綺麗でした。特注の皮張りも品がよく、清々しい趣きがいっぱいのライカで、ぼくが見た数多くのM8の中でもピカイチだなーと思いました。

そのあと飯塚さんが持参したプリントを見せていただきました。M8で撮ったものを選んでわざわざ持ってきてくれたのではとぼくは思いましたが、丁寧にプリントされたA4のカラープリントは、ぼくがイメージする飯塚さんとピタリと符丁して、まったく違和感のない作品でした。
ふつうは写真家に会うというのは気持ちのいいことではありません、それは写真家とその写真の間に異物みたいなものを感じてしまうことが少なからずあるからで、結局写真だけ見ておけばよかったとの思いに至るからです。

飯塚さんはM8の色を自分のモノにしているのでしょうか、ぼくには撮られている絵からほんのりと伝わってくる温かさが、とても気持ちの良いものでした。撮っているものは寒々とした景色や無機質なものなのに、それが渋めにコントロールされた色調なんですが、雪洞の中の蝋燭の光のように、じわーっときます。こういうものはやはり意識してできるというよりは、人柄が自然に滲み出る飯塚スタイルなんだろうな思いました。飾りのない素朴な笑顔の飯塚さん、大都会の人間には撮れない写真をこれからものびのびと撮り続けて欲しいと思います。
by b-road | 2015-10-13 11:33 | Leica M8 | Trackback | Comments(4)
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Commented by 信蔵 at 2015-10-16 17:59 x
あぁ「雪洞の中の蝋燭の光」とは。まさに飯塚さんの写真の温かさそのものですね。セイケさんさすがだ。
Commented by chiropon at 2015-10-17 09:21 x
自分も飯塚さんのM8を見た時は「おお~」と思いました。エルメスバージョンみたいでした。同時に掲載されていた写真も素晴らしいものでした。M8はフィルムとデジタルの折衷版みたいな感じがあって持っていても使っていても楽しいカメラです。自分はズミルックス35ミリF1.4ASPHとの組み合わせが気にいってます。あの少しだけ広角寄りの標準画角が実にいいんですよね。
Commented by b-road at 2015-10-17 19:46
信蔵さん、率直にそう思いました。
Commented by b-road at 2015-10-17 19:48
chiroponさん、M8と35の組み合わせもいいですよね、
まったく同意です。