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ある朝(You’ve Got A Friend)

ある朝この通りを歩いていると、ドアの開いた家からキャロルキングの「You’ve Got A Friend」が流れてきた。通りには誰もいないのを幸いに、ぼくはこの70年代に繰り返し聞いた曲をしばらくそこに佇んで聞いていた。
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その頃はまだアシスタントをしていた頃で、持っているものは何にもなかったけれど、そのかわり怖いものも何もなかった。来る日も来る日もひたすら写真に夢中で、将来に対する不安など微塵もなく、写真への熱情がが生きるすべてを支えてと思う。
あの頃は若者が自分の夢に向って純粋に生きることが許された時代だったのかもしれないと、いま思わないわけでもないが、それよりも若いということは、そういうことが許されることだと思いたい。

この曲の詩を聞いていると、電話の向こうの声にどれほどドキドキしたのかを思い出す。メールやスマホの人達にはピンとこないだろうが、この歌に歌われているような人のつながりは今はもう殆ど何処かへ行ってしまった。過ぎ去った時間に突然呼び戻されたような朝(You’ve Got A Friend)だった。
Leica M8 / Summaron 28mm f5.6
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by b-road | 2014-07-13 07:43 | Leica M8 | Trackback | Comments(14)
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Commented by Eijiro_h at 2014-07-13 14:06
中学生になったばかりで、ポップスに傾倒し始めた頃を懐かしく思い出しました。
Winter, spring, summer or fall~♪
その頃は、たぶん、ここだけしか、よく分からなかったかも…(汗)
老若男女問わず、言い知れない不安に駆られ、強迫的な気分に陥りがちな昨今。
いつの世にも、〈心の支え〉さえあれば、強く生きていけるはず…
改めて、あの曲を聴きながら、この写真を観ながら、
過去でも未来でもなく、今ここに〈光り〉が差し込んできたような〈朝〉となりました。
Commented by b-road at 2014-07-13 14:27
Eijiro_hさんは、中学生ですか、生意気盛りでしたね!
ぼくもその歌詞の意味はほとんど曖昧な理解でしたが、
たとえ言葉の意味はわかっても、本当にわかるには時間が要るということなんですね、、、。
最近他の場所でもこの曲をよく聞くような気がしますが、
もしかして時代がそれを嗅ぎつけているのかとも、
思います。あるいは価値観に少し変化が出てきている
のかもしれません、そうであればいいのですが。
Commented by 哲☆平 at 2014-07-13 17:01 x
今の日本は
いや、世界中が
このテンポで歩むことを許さないような
このテンポで進む人を置いて行ってしまうわうな世の中ですよね
たまに歩みを止めて、こういう曲をじっくりと聞きたいものです。ぼくは、半世紀ほど生きてますが、実はカメラとの本格的な付き合いはまだ日が浅いのです、だから今まさに、手にするもの、聞くもの見るもの全てが新鮮で、毎日のストレスだらけの生活で乾いた心を潤すものになっています。でも、このくらいの時代からカメラと出会っていたかったなー。M8のカラー写真がこの雰囲気に合っていますね、曲が聞こえてきそうです
Commented by DP-M at 2014-07-13 20:16
揚げ足を取るつもりはまったくありませんが、逆に今のお歳になって怖いものってありますか?
Commented by b-road at 2014-07-13 20:39
哲☆平さん、ストレスの多いお仕事のようですね!
もちろん仕事にも依ると思いますが、それでも日本から出て見ると、もっと違うペースで時間が流れている国はいくらもあるように思います。写真もカメラももっと前の時代の方が良かったのは間違いないです!
Commented by b-road at 2014-07-13 20:42
DP-Mさん、怖いものだらけですが、特に人間は恐ろしい動物だと思います!間違いありません。
Commented by Desire at 2014-07-14 23:49 x
こんばんは
ステキな話に一枚ですね
今の日本にもそうした若者はいるんでしょうが
確実に減ってはいますね
キャロル・キングは大好きでよく聞きました
ただ時期は違いますが(^^;)
Commented by b-road at 2014-07-15 05:50
Desireさん、ありがとうございます。
そうですか、世代は違っていても、C.Kingは結構
聞かれているんですね、でもLPではないですよね?
Commented by see6969 at 2014-07-15 06:38
おはようございます。
リアルタイムな世代ではないですが、キャロル・キングはちょっとした思い出のアーティストです。
LPのジャケットアートワーク等には印象的な写真が数々ありますが、
音楽が聞こえたり、思い出せる様な写真というのはやはり素敵ですね。
最近のデジタル配信でもジャケットアートワークのデータが添付されていますが、
非常に味気ないです。
僕は小学生の頃にCD世代に入りましたが、
特にLPの大きさで見るジャケットアートワークには夢が詰まっていた様に思います。
Commented by b-road at 2014-07-15 08:53
see6969さん、小学生でCDですか、世代の違いを
実感します!
ブログのM5での写真いいですねー。
こんどゆっくりみせてもらいますね。
Commented by see6969 at 2014-07-15 13:11
セイケさんと僕の世代は違いますが、
音楽も写真もそんな時間を超える力を持っている様に思います。
僕のブログの写真についてコメントを頂き、
誠にありがとうございます!
Commented by b-road at 2014-07-15 19:41
see6969さん、M5はなかなか使いこなすのは難しい機種だと思うのですが、でもそういう感じはありませんでした。
よく使われていると思いました。
Commented by コロ at 2014-07-17 16:13 x
はじめまして。
いつもブログやカメラマガジン等で作品を拝見させていただいております。

72~3年頃だったと思いますが大学生のときにこのLPを買ってよく聴いていました。
そのころすでにセイケさんはご自分の将来を意識されていたのですね。
自分はというと将来のことなど考えもせず、のほほんと生きていたように思います。

インターネットも携帯(スマホ)もなかったけど、逆にもっと人との繋がりがあって、
もっとのんびりしてて生きるのが簡単だったように思います。
いい時代だったように思います。

2011年10月にM8の格安の中古に出会い購入しました。
手にしてビックリでした。それまでライカなんてブランド物と思っていたのですが
これはまさしく写真を撮る道具でした。
カメラに奪われていた写真を撮るという作法・楽しみを人の手に戻してくれた瞬間でした。
Commented by b-road at 2014-07-17 17:58
コロさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
M8についてのお話は、なんだかとてもうれしいです。
ぼくだけではもったいないので、ライカの人にも
お伝えしておきますが、きっと喜んでもらえると
思います。
これからもよろしくお願いします。